阿部謹也氏

亡くなりましたね・・・

阿部謹也さんが死去…西洋社会史、一橋大元学長

 西洋社会史研究の第一人者で、一橋大元学長の阿部謹也(あべ・きんや)さんが4日午後9時37分、急性心不全のため東京都新宿区の病院で死去した。71歳。東京都出身。葬儀は近親者で済ませた。後日、お別れの会を開く予定。喪主は妻晨子(あさこ)さん。
 早くに父を亡くし、中学時代に修道院で生活した経験から西洋中世史研究の道へ進んだ。一橋大卒。小樽商科大教授、一橋大教授などを経て1992年同大学長に。退官後は共立女子大学長などを務めた。一橋大名誉教授。
 ドイツ中世史を出発点に、欧州の社会史を民話や庶民の生活などのユニークな視点から研究。排除される人々の側からもとらえ直した。史実を基に童話の世界を解明した「ハーメルンの笛吹き男」(74年)などを通じ、西洋における市民社会の成立に迫った。
 日本文化論の研究にも取り組み、排他的、差別的な構造をはらんだ「世間」のあり方を問い直した。
 一橋大学長時代には国立大学協会会長も兼務、大学改革や「教養」を中心に据えた学問の必要性などについて、積極的に発言した。
 主な著書に「中世を旅する人びと」「『世間』とは何か」など。97年紫綬褒章受章。

(2006年9月9日18時17分 スポーツ報知)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20060909-OHT1T00178.htm


自分はまだ今の大学に入る前に『ハーメルンの笛吹き男』や『中世の星の下で』、『刑吏の社会史』 を読んで、歴史というものの捉え方を変えた経験があります。