意外や意外

行ってきました。
先生とその教え子の院生さんの前で、いろいろと自分が集めた資料を披露しつつ説明したら、意外に好印象。
まず、墓の棚は、霊の抑えとしての機能を求められていたのではないか、とのこと。これは、自分が対象としている精霊棚が、両墓制地域では埋め墓と詣り墓とのどちらに祀られているのかで、話が違ってくる、という指摘を受けました。つまり、死者を抑えるのか、霊魂を抑えるのか。
それから、文部省の民俗地図からひっぱってきた盆の留守墓参りの習俗の全国分布に注目が集まりました。この留守墓を参る対象は、ひょっとしたら先祖でも新精霊でもない、自分がインフォーマントから聞いた「ルスバンノヒト」が何かがわかるかもしれない。
ただし、この習俗についての詳しい説明は一切なし。
なので、元データが各県にあるはずだから、それをあたるようにと指示をいただきました。
また、やはり水神との関わり。産褥死をした人の供養のために行われる川施餓鬼で使われる棚と、自分が対象としている精霊棚との形の相違を調べること。
そして、盆は御霊への抑えとしての行事であり、中国や韓国の中元節と同じなのではないか。
修論ではそこまで論じられればいいだろう、とのお言葉をいただきました。
これは、もしかすると、民俗学会の中でも大きなインパクトを与えるのではないのか、と先生はおっしゃってました。
・・・ひええ、そんなおおごとに・・・
ただの変な風習を追いかけていたら、とんでもないものを見つけてしまった。
カリ城の銭形警部の気分です。


ただし。
これが地理になるのかどうなのかが問題。