原美術館

てなわけで、今日は東京は品川にある原美術館へと行って参りました。
若手のアーティスト・束芋氏の個展が開かれています。
自分は束芋氏を朝日新聞の夕刊の連載小説の挿絵で初めて知りました。
体の部分が歪んだ形にクローズアップされ、どうにも魅せられていたものです(いや、現在も連載中なので進行形なのですが)。
江戸川乱歩の小説に合いそうな雰囲気だと感じました。
で、その束芋氏がにわかにマスコミなどに取り沙汰されて、意外に若い(自分としては)女性だったことに驚いたりもしたのですが、氏の展覧会が原美術館で開催されると聞き、かねてより観に行きたいと思っていたところでした。
さて、原美術館は4回か5回行ったことがあるのですが、毎回マトモに辿りつけません。
前回は2003年パトリシア・ピッチーニ氏「We are Family」展を観に行きました。
そのときは迷いに迷ってついにはsony本社なんて辿りついてしまいました。
ああ、ソニーって本社は品川だったのか・・・なんていらぬ知識を身につけつつ。
さて今回も迷いました。
品川駅で降りて、八ッ山橋より京急線に沿ってしまって行きかけて、途中で気付いて折り返したり、三菱開東館で自信を失って引き返そうとしたり、交番の地図を確認しつつそのまま通り過ぎたり・・・
もう少しで再びsony本社へ行くとこでした。
原美術館(フラッシュあり):
http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html
(以下、虫とかニガテな人の為に隠します)
さて、そんなこんなで辿り着いた原美術館
束芋「ヨロヨロン」展です。
指の途中から指が突き出たり、足と手が一体になったりといった絵が続きます。
作品を観ていると、かつて見た動物の死体を食い破るウジを思い出します。
または死体を食べるシデムシのような。
とはいえ、絵には粘液的なものは感じられず、手の指も足の指もカブトムシの幼虫のようなプリプリ感があります。
薄皮一枚で乾燥は保たれているが、少しでも破けると張り詰めた内容物がぶちまけられるような。
指は関節や曲げたときの皮のたるみが印象的で、作者の関心の高さが思われます。
さて、展覧会はイラストレーションだけではなく、映像作品も数点展示されていました。
生活の中で溜まるヨゴレのような、直視したくはないが気付いてしまうと目が離せないようなものの雰囲気が出ている作品でした。
他の展覧会で行われた記録映像も展示されていて、2001年横浜トリエンナーレに出展した時の作品の映像が流れていました。
あの時は、自分が敬愛する赤瀬川原平氏も出展する事を知っていたので行こうかどうか迷ったのですが、結局行きませんでした・・・行けばよかったな・・・
「公衆便女」で、なにげに「2チャンネル」の文字と『カードキャプターさくら』のさくらちゃんのイラストが書いてありました。


写真はミュージアムショップで売っていたミッフィーうちわです。
入り口にディック・ブルーナ展のチラシが置いてあったので、おお次回はブルーナ展か、と思ったのですが、伊香保にある「ハラ ミュージアムアーク」という別館のお知らせだったようです。
・・・伊香保にそんなところがあったとは知らなかった・・・