同じく日刊スポーツより

制服で空き巣の元警官に有罪判決

 事件捜査で知り合った女性(71)の自宅に勤務時間中に制服姿で侵入し、現金を盗んだとして、窃盗罪などに問われた元神奈川県警鎌倉署巡査長望月賢治被告(38)に対し、横浜地裁は19日、懲役2年、執行猶予5年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。

 判決理由で大島隆明裁判官は「身分や制服を悪用した破廉恥極まりない犯行」と指摘した。

 判決によると、望月被告は昨年7月7日、鎌倉市内の女性宅に侵入し、現金約7万2000円の入った封筒を盗んだ。

http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20070219-159066.html


NHKで流れたニュースを見たところ、制服だったのは「怪しまれないため」だったそうです。
・・・ななまんえんぽっちりで、あんていしたこうむいんのしょくをなげうつとは・・・
この事件も上の半鐘と同様に興味深いのは、「タブー」を犯している部分です。
外国人による国内の犯罪が憎まれるのは、彼らが、その国の「暗黙の行動規制」を犯すところにあると、自分は考えています。
彼らは集団の意識に同化していないため、その国の住民がそれまでタブーにしていて犯すことなんて思いもかけていない社会の隙間を、やすやすと貫くことができるからです。
ところがこの事件は、同一の共同体で職を得生活をしているはずの、社会の構成員による犯罪です。
「事情を知っている老人の女性」に対して侵犯し、「社会が持つ印象」を逆手にとって犯罪を犯す。
「おまわりさんが、おばあさんのお宅に、空き巣に入る」とは、「小学教師が教え子に手を出す」のと同様のタブーではないでしょうか。
つまり、われわれは、「おまわりさんは、そういうことをしないものだ」という暗黙の了解を共有している。
上記の半鐘泥棒にしても、「かつては集落を護るために機能していた昔からあるもの」を盗み出す、というタブーをを犯したことになる。
数年前から賽銭や仏像や神体を盗む被害が出始めていましたが、そのころから「社会の暗黙の了解」を破る人間が発生しつつある。
これは、社会の状況が変化する、つまり歴史が動く現場なのではないでしょうか。